施設名称であり、コンセプトでもある
「ねをはす」という言葉。
「根を張る」という言葉にあるように、
この地域に太い根を這わせ、
みんなで育み、大樹のような存在になり、
数年後も十年後も、
この場所がみんなの心の拠り所で
在りたいと願っています。
その為に、先ずはこの地域に暮らす人々にとって、
本をキッカケに豊かな日常を届けたい。
その光景が、人々の心に浸透して、
此処がなくてはならない場所になってほしい。
そして地域の魅力を再発見・発信していくことで、
下関内外の人々が行き交うことで、
多種多様な文化が受け入れられて、
さらに広がっていく。
そんな「ねをはす」場所を目指します。
何十年も何百年も其処に佇む大きな樹木のように。
この町に住む人たちに、何世代にも渡って愛され、
暮らしに寄り添うような空気を纏わせて。
ここにどのような色をつけて、実りを結ぶかは、
まだ何も決まっていなくていい。
ささやかながらも地域の人々の想いを寄せ合おう。
五穀豊穣。実りの多い秋の収穫のように。
本を読んだり、作品に触れたり、催しに参加したり、
地元食材を使った料理をみんなで囲んだり。
やがて、この場所こそが、ここでの日々こそが、
秋根の文化そのものになるだろう。
「ねをはす」はこの場所を訪れる方々が水をまき育ててくれる場所です。そのためには、訪れる方々にいかにこの空間が居心地良く、また訪れたいと思って頂けるような場所にしたいです。また、地域の方々にはここを訪れることが生活の一部になっていただけるようなそんな場所へとしていきたいです。そして、最も願うのはこの地域の子供達の好奇心を高められるような特別な場所にしていきたいと思います。
少しずつでも日々成長させ、皆様と共にこの小さな芽木を大樹に育てて欲しいと思います。近い未来にこの街の姿がどのようになるのか想像もできませんが、老木となった「ねをはす」にも新しい芽が育つ姿が目に浮かびます。